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モデル

Laguna(poolside Laguna)とは

poolside Laguna / Laguna S 2.1

poolsideが公開する、エージェント型コーディングと長時間作業向けのオープンウェイトMoEモデルファミリー

LLMオープンウェイトスパースモデル

最終更新:

ひとことで言うと

poolsideが公開している、オープンウェイトのコード特化モデルシリーズ。小さめのものなら36GBメモリのMacでも動かせる。

概要

Lagunaとは、poolsideが開発するオープンウェイトの大規模言語モデルファミリーを指す。 エージェント的なコーディングと長時間続く作業を主眼に設計され、MoEで1トークンあたりに活性化するパラメータを抑えながら、手元で動かせるサイズからサーバーで使うサイズまで幅を持つ。 2026年4月のLaguna M.1は総パラメータ225B・1トークンあたり23Bが活性化するモデルで、70層のMoE構成を持つ。 同年7月のLaguna S 2.1は118B・8Bが活性化する中間サイズで、1Mトークンのコンテキストと投機的デコーディング用のDFlashモデルに対応する。 最軽量のLaguna XS 2.1は33B・3Bが活性化するため、36GBメモリのMacでも動かせる。 重みはFP8・NVFP4・INT4・GGUFで配布され、ライセンスはモデルごとにApache 2.0とOpenMDW-1.1が併用されている。

背景

poolsideは、コード補完とコード生成にフォーカスしたAI製品を展開してきた企業です。 2026年にエージェント型のコーディング作業向けのLagunaブランドを立ち上げ、モデルサイズをXS・S・Mの3段階に分けて公開している。 学習では、データの自動混合(data automixing)と非同期オフポリシー型のエージェント強化学習を組み合わせる手法が紹介されている。 重みはHugging Faceで公開しており、OpenRouterやVercel AI Gateway経由でも利用できる。

歴史

2026年4月: poolsideがMoEモデルのLaguna XS.2(33B/3B)とLaguna M.1(225B/23B)を公開した。 2026年7月: 後継のLaguna XS 2.1とLaguna S 2.1(118B/8B)を公開した。 同じ時期: S 2.1向けに投機的デコーディング用のDFlash draft modelと、INT4・FP8・NVFP4・GGUFの量子化版も配布された。

アーキテクチャ

Lagunaはトークン単位でルーティングを選ぶtoken-choice方式にsoftplusのゲーティングを組み合わせたMoEを採用する。 Laguna M.1は70層の構成で、冒頭の3層が密なSwiGLU層、続く67層が256エキスパートを持つ疎なMoE層になる。ルーティングはtop-16で、補助損失を用いない負荷均衡(auxiliary-loss-free load balancing)でエキスパート間の偏りを抑える。全層にグローバルアテンションを置き、64のQヘッドと8のKVヘッドを持つ。 Laguna XS 2.1とS 2.1はスライディングウィンドウ注意(SWA)とグローバル注意を搭配した構成にする。XS 2.1は40層でSWA比率3:1、S 2.1は48層で12層のグローバル注意と36層のSWA(窓幅512)からなる。 S 2.1は256個のルーティングエキスパートから上位10個と共有1個を活性化し、GQA(8 KVヘッド、ヘッド次元128)と1,048,576トークンのコンテキストに対応する。語彙は100,352トークン。 思考プロセスはツール呼び出しの合間に挿入するinterleaved thinking方式で、リクエストごとにenable_thinkingでon/offできる。 投機的デコーディング用のDFlash draft modelが別途用意されている。

ワークフロー

重みはHugging Faceのpoolside organizationから取得でき、BF16に加えてFP8・NVFP4・INT4・GGUFの量子化版がモデルごとに整備されている。 vLLMやSGLang、TRT-LLMの起動例がモデルカードに用意されており、tool-call parserとreasoning parser(poolside_v1)を指定してエージェント用途のサーバーを立てる。 Laguna XS 2.1は33B・3B activateと小さいため、Ollamaやllama.cppから36GBメモリのMacでも利用できる。 M.1とS 2.1はOpenRouterやVercel AI Gateway経由のAPIでも利用できる。

コード例

vLLMでLaguna S 2.1を推論サーバーとして起動する

vllm serve \
    --model poolside/Laguna-S-2.1 \
    --tensor-parallel-size 4 \
    --tool-call-parser poolside_v1 \
    --reasoning-parser poolside_v1 \
    --enable-auto-tool-choice \
    --served-model-name laguna \
    --default-chat-template-kwargs '{"enable_thinking": true}'

SGLangでLaguna S 2.1を起動する

python -m sglang.launch_server \
  --model-path poolside/Laguna-S-2.1 \
  --tp-size 4 \
  --reasoning-parser poolside_v1 \
  --tool-call-parser poolside_v1 \
  --trust-remote-code

DFlashのdraft modelで投機的デコーディングを行う

vllm serve \
    --model poolside/Laguna-S-2.1 \
    --speculative-config '{"model":"poolside/Laguna-S-2.1-DFlash","num_speculative_tokens":7,"method":"dflash"}'

利点

  • Apache 2.0とOpenMDW-1.1という緩やかなライセンスで公開されており、商用利用や二次配布、改変が可能
  • XS 2.1は33B・3B activateと小さく、36GBメモリのMacでも動かせる
  • S 2.1は1Mトークンのコンテキストに対応し、長時間の作業記録を扱える
  • 投機的デコーディング用のDFlash draft modelが公式に用意されており、低遅延運用に使える
  • Terminal-Bench 2.1で70.2%、SWE-bench Multilingualで78.5%など、コーディングのベンチマークで高い結果を出している

欠点

  • M.1は225B、S 2.1は118Bと総パラメータが大きいため、実機へ動かすには量子化が必要で、前準備が要る
  • ライセンスがモデルごとに異なる(Apache 2.0とOpenMDW-1.1)ため、利用前に条件を確認する
  • テキスト入出力専用のモデルであり、画像や音声の入力を扱うには別モデルとの組み合わせが必要
  • 量子化版の形式がモデルごとに異なり、XS 2.1はFP8・NVFP4・INT4、S 2.1はさらにGGUFが提供されるなど、選ぶ重みの形式が統一されていない

比較

  • MoE — Lagunaは256個のエキスパートから上位を選ぶMoEで、M.1はtop-16、S 2.1はtop-10のルーティングを行う
  • コーディングエージェント — Lagunaはエージェント型コーディングと長時間続く作業を主眼に学習されたオープンウェイトのモデルファミリー
  • 投機的デコーディング — Laguna S 2.1は投機的デコーディング用のDFlash draft modelを公式に配布しており、低遅延運用に利用できる
  • Kimi — Kimi K3(2.8T/104B)とLaguna S 2.1(118B/8B)はいずれもオープンウェイトのMoEで、エージェント的なコーディング用途で競合する。Kimiはネイティブマルチモーダル、LagunaはSWAとグローバル注意の組み合わせで特徴を出す
  • Ollama — Laguna XS 2.1はOllamaとllama.cppから利用できる形で配布されており、ローカル実行が容易

関連する用語

DeepSeekKimiLongCatGLMMoEツールコーリングLlamaMistralQwenPhiGemmaOrnith

よくある質問

Lagunaはどの用途向けか。

エージェント型コーディングと長時間続く作業が主眼で、Terminal-Bench 2.1で70.2%、SWE-bench Multilingualで78.5%など、コーディングのベンチマークで結果が報告されている。

どのモデルを選べばよいか。

手元で動かせる最小構成はXS 2.1(33B/3B)で、36GBメモリのMacに対応する。 サーバーを常時動かすならS 2.1(118B/8B)やM.1(225B/23B)が候補になる。

ライセンスはどうなっているか。

M.1はApache 2.0、XS 2.1とS 2.1はOpenMDW-1.1。 いずれも商用利用、改変、二次配布が可能で、別途の許諾は不要。

量子化版は用意されているか。

FP8、NVFP4、INT4、GGUFがモデルごとに整備されている。 ローカルで動かす場合はGGUFをllama.cppやOllamaで読み込む方法が扱いやすい。

参考文献