インクルーシブデザインとは
Inclusive Design
年齢・障害・文化的背景等の異なる幅広い利用者が使えることを前提に設計するデザイン手法
ひとことで言うと
年齢や障害、文化の違いにかかわらず、幅広い人が使えることを前提にシステムを設計する考え方。
概要
インクルーシブデザインとは、年齢・身体的能力・言語・文化的背景等が異なる幅広い利用者を対象とし、特定の利用者を排除しないことを前提にシステムやサービスを設計する手法を指す。 平均的な利用者像を想定して後から例外対応を追加するのではなく、設計の初期段階から多様な利用者の存在を前提とする点に特徴がある。 AIシステムでは、特定の属性の利用者に対する認識精度の低下や、特定の言語・文化圏への偏りといった課題への対策としても重要視される。 公平性がモデルの判断結果における偏りに焦点を当てるのに対し、インクルーシブデザインはシステム全体の設計プロセスにおいて多様な利用者を包摂する、より広い視点を持つ。
利点
- 幅広い利用者層に対応できるシステムとなり、利用機会の格差を減らせる
- 特定の属性の利用者を想定から漏らすことで生じる、後戻りの大きい設計上の欠陥を防ぎやすい
欠点
- 対応すべき利用者像の幅が広がる分、設計・検証の工数が増加する
- すべての利用者層を同時に満たす設計は難しく、優先順位の判断が必要になる
比較
- 公平性 — 公平性はモデルの判断結果における属性間の偏りに焦点を当て、インクルーシブデザインはシステム全体の設計プロセスで多様な利用者を包摂する視点を持つ
- 人間中心AIデザイン — インクルーシブデザインは、人間中心AIデザインが重視する利用者中心の視点を多様性・包摂性の観点から具体化したもの