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LangGraph vs Agent Development Kit

LangGraphは、LangChainのチームが開発した、状態遷移をグラフとして定義し複雑なマルチエージェントアプリケーションを構築するフレームワーク。Agent Development Kit(ADK)は、Googleが提供する、マルチエージェントシステムの構築・評価・デプロイを行うオープンソースフレームワーク。いずれもマルチエージェントシステムの構築を目的とするが、制御方式と統合先のエコシステムが異なる。

LangGraphAgent Development Kit

3行で違いを説明

  • LangGraphはグラフ構造による明示的な状態遷移の制御を軸にする。
  • ADKエージェントの階層的な組み合わせと、Google Cloud・Geminiとの統合を軸にする。
  • LangGraphLangChain・LangSmithとのエコシステム連携に強みを持つ。
  • ADKは評価(Evaluation)機能を組み込みで備える点が特徴。

Comparison Table

ItemLangGraphAgent Development Kit
Purposeグラフベースの状態遷移によるマルチエージェントワークフロー構築エージェントの階層的組み合わせによるマルチエージェントシステムの構築・評価・デプロイ
DeveloperLangChain, Inc.Google
Open Sourceオープンソースオープンソース
制御方式ノードとエッジによる明示的なグラフ構造エージェントの階層的な組み合わせ
主な統合先LangChain、LangSmith等のLangChainエコシステムGoogle Cloud・Geminiのエコシステム
評価機能限定的(LangSmith等外部ツールとの連携が前提)組み込みのEvaluation機能を提供

Architecture

LangGraph

処理フローをノードとエッジからなるグラフとして定義し、条件分岐・ループ・複数エージェント間の状態共有を明示的に表現する。状態を永続化する仕組みも備える。

Agent Development Kit

複数のエージェントを階層的に組み合わせる構成を採用し、構築から評価・デプロイまでを一貫してサポートする。Geminiに最適化されているが、他のモデルやフレームワークとの相互運用も意図する。

Feature Comparison

FeatureLangGraphAgent Development Kit
グラフによる明示的な状態遷移制御限定的(階層的な組み合わせが中心)
エージェントの階層的な組み合わせ限定的
状態の永続化・再開限定的
組み込みの評価(Evaluation)機能

Advantages

LangGraph

  • 条件分岐・ループ・並列処理など、複雑な制御フローを明示的なグラフとして表現できる
  • 状態の永続化機能により、処理の途中経過を保存し後から再開できる

Agent Development Kit

Disadvantages

LangGraph

  • 単純なタスクに対しては、グラフ構造を定義する分オーバーヘッドが大きく感じられやすい
  • グラフが複雑になるほど、状態遷移の全体像を把握するための設計・可視化の工夫が必要になる

Agent Development Kit

  • 最適化の中心はGeminiモデルであり、他モデル利用時には機能差を考慮する必要がある
  • ドキュメントや実践例がLangChainLangGraph等の先行フレームワークと比べまだ少ない

Best Use Cases

LangGraph

分岐・ループ・人間の承認を含む複雑なエージェントワークフローや、既にLangChainエコシステムを利用しているプロジェクト。

Agent Development Kit

Google Cloud・Geminiのエコシステムを活用しつつ、構築から評価まで一貫した体制でマルチエージェントシステムを開発したいプロジェクト。

Migration

LangGraphからADKへ移行する場合、グラフのノード・エッジとして定義していた処理をエージェントの階層構造として再設計する必要がある。逆方向の場合は、階層構造を明示的なグラフのノード・エッジとして分解することになる。

FAQ

LangGraphとADK、どちらを選ぶべき?

分岐・ループを含む複雑なワークフローを細かく制御したい、またはLangChainエコシステムを活用したい場合はLangGraphが向いている。Google Cloud・Geminiのエコシステムを活用し、評価機能まで含めて一貫した開発体制を求める場合はADKが向いている。

参考文献

関連する比較

LangChain vs LangGraph

LangChainはLLMアプリケーションの部品を組み合わせて直線的な処理(チェーン)を構築するフレームワーク、LangGraphは同じチームが開発した、状態遷移をグラフとして表現し条件分岐・ループ・マルチエージェントに対応するフレームワーク。

LangChainLangGraph

CrewAI vs LangGraph

CrewAIは役割を与えた複数のAIエージェントに協調してタスクを遂行させるPythonのマルチエージェントフレームワーク。LangGraphは状態遷移をグラフとして定義し、複雑なマルチエージェントアプリケーションを構築するLangChainエコシステムのフレームワーク。

CrewAILangGraph

LangGraph vs Semantic Kernel

LangGraphはLangChainのチームが開発する、状態遷移をグラフとして定義するマルチエージェントフレームワーク。Semantic Kernelは、Microsoftが提供するLLM統合SDKで、マルチエージェントのオーケストレーション機能も備える。

LangGraphSemantic Kernel

OpenAI Agents SDK vs Agent Development Kit

OpenAI Agents SDKは、OpenAIが提供する、エージェント間のハンドオフ機能を備えた軽量なマルチエージェントフレームワーク。Agent Development Kit(ADK)は、Googleが提供する、マルチエージェントシステムの構築・評価・デプロイを行うオープンソースフレームワーク。いずれも比較的新しいベンダー製フレームワークだが、中心概念と統合先のエコシステムが異なる。

OpenAI Agents SDKAgent Development Kit